オールセラミックインレー/オンレーの特徴と利点

2024年9月13日

こんにちは! ほほえみ歯科訪問部です!!

はじめに

オールセラミックインレー/オンレーは、虫歯治療後に歯を補う際に使用される審美的な補綴物の一つです。通常の金属製のインレーやオンレーと比べ、セラミックを使用することで自然な美しさを保ちながら機能性を確保することが可能です。本稿では、オールセラミックインレー/オンレーの特徴、治療の流れ、費用、メンテナンス方法、そしてそのメリットとデメリットについて詳しく説明します。

オールセラミックインレー/オンレーとは?

セラミックとは

セラミックは、歯科治療において非常に重要な素材です。天然の歯の色に近い白さを持ち、透明感があるため、審美的に優れています。さらに、金属を含まないため、金属アレルギーの心配がないのも大きな利点です。セラミックは硬度も高く、摩耗に強いため、耐久性にも優れています。

インレーとオンレーの違い

インレーとオンレーは、どちらも詰め物の一種ですが、その違いは歯に対する補綴範囲にあります。インレーは、虫歯を削った後の歯の内部に詰めるもので、比較的小さな範囲の欠損を補います。一方、オンレーはインレーよりも広範囲をカバーし、歯の表面全体や周辺部を補うため、歯の欠損が大きい場合に使用されます。

オールセラミックインレー/オンレーの特徴

自然な見た目

オールセラミックインレー/オンレーの最大の利点は、その審美性です。セラミックは天然の歯に非常に近い色調と透明感を持っており、装着してもほとんど違和感がありません。特に前歯や目立つ部分に使用する場合、金属製の詰め物では目立ってしまうため、審美性を重視する方にとっては大きな魅力です。

金属アレルギーのリスクがない

金属アレルギーを持つ患者にとって、金属を使用しないセラミックは非常に安心です。銀歯や金属製の詰め物では、長期間使用することでアレルギー反応を引き起こす可能性がありますが、セラミックは非金属素材のため、そのリスクがありません。

耐久性と機能性

セラミックは非常に硬く、摩耗に強いという特徴があります。これにより、噛む力が強い奥歯にも適用が可能で、長期間使用しても形状が変わりにくいという利点があります。通常の詰め物や被せ物では劣化が進みやすいですが、セラミックはその点でも優れています。

歯との適合性

オールセラミックインレー/オンレーは、コンピュータを使用して精密に設計され、歯にぴったりと適合するように作られます。このため、治療後の違和感が少なく、歯とセラミックの間に隙間ができるリスクも低くなります。隙間が少ないことで、二次的な虫歯のリスクも軽減されます。

オールセラミックインレー/オンレーの長期的な利点

歯の健康を守る

オールセラミックインレー/オンレーは、単に審美性を高めるだけでなく、歯の健康を維持するための役割も果たします。歯と補綴物の間に隙間ができにくいため、虫歯の再発や二次的な感染リスクを低減します。また、金属アレルギーがなく、体に優しい素材であるため、長期にわたり健康をサポートします。

咬合力を安定させる

奥歯に適用されるオールセラミックオンレーは、咬合力を効率よく分散し、歯全体にかかる力を均等にします。これにより、咬合不全や偏った咬み合わせによる歯や顎への負担を軽減します。長期間の使用においても咬合力をしっかりと支えるため、咀嚼機能の向上が期待できます。

メンテナンスのしやすさ

オールセラミックインレー/オンレーは、他の詰め物や被せ物と比較して汚れが付きにくく、メンテナンスがしやすいのも特徴です。表面が滑らかであるため、日々のブラッシングやデンタルフロスを使用したケアによって、清潔な状態を保つことが容易です。これにより、歯周病や虫歯の予防にもつながります。

治療の流れ

オールセラミックインレー/オンレーの治療は、以下のような流れで進行します。

  1. 診断とカウンセリング
    まず、患者の口腔内の状態を診断し、虫歯や損傷の状態を確認します。その後、インレーまたはオンレーの選択を行い、セラミックを使用するメリットやデメリットについて説明します。
  2. 歯の形成
    虫歯や損傷部分を削り、インレーやオンレーを装着するための形状に歯を整えます。この際、削る範囲は必要最低限に抑え、可能な限り天然の歯を残すことが重要です。
  3. 型取り
    歯の型を取り、セラミックのインレー/オンレーを製作するためのデータを取得します。近年では、デジタルスキャナーを使用することで、より精密な型取りが可能になっています。
  4. 仮詰め物の装着
    インレー/オンレーが完成するまでの間、仮の詰め物を装着しておきます。この仮詰め物は、咬合や見た目をある程度保つための一時的なものです。
  5. 最終装着
    完成したオールセラミックインレー/オンレーを歯に装着します。装着後は、噛み合わせの確認や微調整を行い、違和感がないかどうかを確認します。
  6. メンテナンス
    治療後は、定期的なメンテナンスが重要です。適切なケアを行うことで、インレー/オンレーの寿命を延ばすことができます。

費用

オールセラミックインレー/オンレーの治療費は、保険適用外のため自費となります。費用はクリニックや地域によって異なりますが、一般的には数万円から十数万円程度が相場です。金額は高額ですが、その審美性や耐久性を考慮すると、長期的なメリットを感じる患者も多いです。また、治療に使用されるセラミックの品質や、技工士の技術力によっても価格が異なります。

メリットとデメリット

メリット

  1. 審美性が高い
    天然の歯に近い色合いと質感を持っているため、見た目を重視する方には最適です。
  2. 金属アレルギーの心配がない
    金属を使用しないため、アレルギーのリスクがありません。
  3. 長寿命
    適切なケアを行うことで、長期間にわたり使用できます。
  4. 歯との適合性が高い
    精密な設計により、ぴったりとフィットするため、違和感が少なく快適です。

デメリット

  1. 費用が高い
    保険適用外のため、自費負担が大きくなります。特に、セラミックの品質やクリニックによって費用に差が出ることがあるため、事前にしっかりと相談することが重要です。費用がネックになる場合は、他の治療方法との比較検討も必要です。
  2. 割れやすい可能性がある
    オールセラミックインレー/オンレーは硬い素材ですが、強い力がかかると割れることがあります。特に、歯ぎしりや食いしばりの癖がある人は、マウスピースなどを使用して歯を保護する必要があります。セラミックは金属よりも硬くて美しい反面、衝撃に対して脆いという特徴があります。
  3. 治療に時間がかかる
    オールセラミックインレー/オンレーの製作には精密な作業が求められ、通常の詰め物よりも時間がかかることが多いです。型取りから製作、最終的な装着までのプロセスにおいて、複数回の通院が必要になることがあります。これは、患者のスケジュール調整が難しい場合に考慮すべき点です。

まとめ

オールセラミックインレー/オンレーは、審美性と機能性を両立した非常に優れた歯科補綴の選択肢です。特に、金属を使用しないことによるアレルギーリスクの回避や、天然歯に近い自然な見た目を提供する点で、多くの患者に支持されています。加えて、耐久性や適合性が高く、長期間使用できることも大きな利点です。

一方で、治療費が高額であることや、強い力が加わった場合に割れやすい点など、デメリットも存在します。そのため、患者自身が治療のメリットとデメリットを理解し、自分の口腔環境やライフスタイルに合った治療法を選ぶことが大切です。歯科医師との十分なカウンセリングを通じて、最適な治療方法を決定することが求められます。

オールセラミックインレー/オンレーは、見た目の美しさと機能の両方を重視したい方にとって、非常に有効な選択肢であると言えます。将来的に歯を健康に保ちつつ、長く使用できる補綴物として、ますます注目されています。

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