歯が透ける酸蝕歯とは?原因と予防法をご紹介します!

2022年3月16日

自分の歯が透明になっていると感じたことがある方も多いのではないでしょうか。
透けていると感じたら、「酸蝕歯」という症状で歯が溶けている可能性があります。
この記事をきっかけに、ご自身の歯を確認してみてください。
この記事では、酸蝕歯の原因や治し方、予防方法について紹介します。

□歯が溶ける?酸蝕歯について説明します!

酸蝕歯とは、酸によって歯の表面のエナメル質の層が溶けている状態のことです。
先端部分から徐々に透明になっていきます。
年代問わず、誰でも起こる症状であるため、気づいてないだけで酸蝕歯があるかもしれません。
鏡で1度確認してみてください。

症状には段階があります。

初期症状の特徴は、「温かいものや冷たいものが歯にしみる」「歯の表面が丸くなってきている」「歯の表面が薄くなることで黄色く見える」などです。
次に、中期以降の症状は、「知覚過敏がひどくなる」「歯の透明化」「歯に凹みが現れる」「歯がさらに黄ばんでくる」などです。
気づかずに放置すると、進行してしまいます。
上記した症状が現れたら1度歯科医院を受診することをおすすめします。

そもそもの原因は、日常生活で口にする飲食物に含まれる酸です。
飲食物の他にも、生活習慣も関係している場合があります。
以下のような生活習慣がある方は注意してください。

「炭酸飲料やワイン、柑橘系の食べ物など、酸の多い飲食物を頻繁に摂取している」
「飲酒後に歯を磨かずに寝てしまうことが多い」
「唾液が少ない」
「拒食症や疾病で嘔吐することが多い」

これらの習慣があると、歯と酸が触れ合っている時間が長くなり、酸蝕歯になる原因となります。
また、覚醒剤やシンナーなどの薬物も酸性が高く、歯を溶かす原因となります。

□酸蝕歯になってしまったら?

酸蝕歯になってしまったら、どうすれば良いのでしょうか。
初期であれば、自分で対策をすることで症状を軽くできます。
セルフケアの方法としては、食後には必ず歯磨きを行い、酸性の強い食べ物をできるだけ食べないことです。
摂取した場合は、すぐにうがいや歯磨きをしてください。

歯磨き粉は、1450ppmの高濃度フッ素のものがおすすめです。
フッ素は歯の表面を強化し、再石灰化が期待できます。

上記した中期以降の症状が現れていたら、セルフケアで治すことは難しいでしょう。
1週間以上、症状が改善しない場合は、歯科医院で診てもらいましょう。
歯科医院でフッ素を塗布してもらい、歯の強化を行います。

主な治療方法は2つです。

1つ目は、歯に薬を塗ることです。
症状が軽い初期や中期のうちは、知覚過敏を軽減させるために薬を塗布します。
症状の進行具合によって、費用や治療期間は異なってきます。

2つ目は、詰め物や被せ物をすることです。
症状が重くなり、歯が薄くなってしまっていたり、知覚過敏がひどくなってしまったりしている場合は、詰め物や被せ物をします。
損傷が部分的な場合は、コンポジットレジンという詰め物を使って補修します。
損傷が激しかったり、広範囲に及んでたりする場合は、被せ物で歯を覆って全面的に修復します。

詰め物や被せ物が必要になる治療の費用は、5000から10万円程度になるでしょう。
期間に関しては、1本の歯で1日から1ヶ月程度かかることになります。
治療の対象となる歯の本数が多いほど治療期間が長くなってしまいます。

□予防方法を紹介します!

酸蝕歯にならないように予防することが大切です。
4つの方法を紹介します。

1つ目は、糖分を摂取しすぎないようにすることです。
美味しい食事は、口の中の菌も増えやすく、特に糖類は虫歯や歯周病菌を増やす原因となります。
糖類が含まれるものは摂取しすぎないように注意しましょう。

2つ目は、歯垢を取り除くことです。
歯垢は細菌の塊であり、食後は早めに歯磨きをしましょう。
また、正しい方法で歯磨きすることや、歯垢染め出し液を使用してしっかり歯垢を取り除くことも大切です。

3つ目は、歯を強くすることです。
歯の生成時期にカルシウムなどの歯の形成に必要な栄養素を多くとると、虫歯になりにくい丈夫な歯になります。
歳をとっても、口内用のフッ化物を使用することで虫歯になりにくくなります。

4つ目は、間食を減らすことです。
間食でお菓子やジュースを口の中に入れると、長時間糖分が口の中に滞在することになり、歯に大きなダメージを与えてしまいます。
間食は決められた時間にとり、長時間ダラダラと食べることはできるだけ避けましょう。
また、食べた場合もすぐに歯磨きして、歯磨きを習慣づけるようにしましょう。

□まとめ

今回は、酸蝕歯の原因や治し方、予防方法について紹介しました。
虫歯や酸蝕歯になってしまっても、症状が進行しないように毎日のケアをしっかり行い、定期的に歯科医院で検診してもらうようにしましょう。
何か分からないことや悩みがあれば、ぜひ当院にご相談ください。

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