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2023年5月9日
出っ歯である人が日本人に多いことを、ご存知でしょうか。
かわいらしく見える場合もありますが、多くの場合がコンプレックスの原因となっています。
今回は、出っ歯の原因と具体的な治療法、治療後に注意すべきことについてお伝えします。
出っ歯の原因は大きく2つに分けられます。
生まれつき前歯が外側に張り出したように生えてくるものは、遺伝による出っ歯といえます。
これは、癖や習慣とは関係なく起きてしまうことであるため、個人の努力でどうこうできるものではありません。
また、上顎と下顎の骨のバランスが悪くても出っ歯になることがあります。
上顎の骨が正常よりも成長してしまう、もしくは逆に下顎の骨の成長が不足してしまうことで、相対的に上顎が出っ張って見えるというように骨格のバランスも重要です。
しかし、このように先天的な出っ歯であっても治療することは可能です。
歯が正常な位置から生えていても、継続的に力がかかり続けると移動してしまうことがあります。
乳幼児期であれば問題ありませんが、幼児期や学童期まで「指しゃぶり」や「舌突出癖」が続いていると出っ歯の、原因になりやすくなります。
成長の早い段階で改善・修正することができれば、出っ歯になることを防げるだけではなく、歯並びを整えることにもつながります。
1.ブラケット矯正
ブラケットといわれる矯正器具を歯に付けてワイヤーを通し、歯を引っ張りながら歯並びを改善する治療法です。
2年~3年程度の治療期間が必要です。
治療の成果が出やすく、治療費を抑えられます。
しかし、矯正器具が目立ちやすく、取り外しができないため、食べ物が引っ掛かり、汚れが目立ちやすいです。
2.マウスピース矯正
アライナーといわれる透明に近いマウスピース型の矯正器具を装着して、歯並びを整える治療法です。
1年~3年程度の治療期間が必要です。
矯正器具が目立ちにくく、自由に取り外しができるため、歯の手入れをこまめに行えます。
しかし、何種類もの型を取らなければならなく、対応できる場合が限られています。
3.セラミック矯正
歯を削って、セラミックでできた元の歯の色に近い見た目の被せものを被せ、歯並びを整える、矯正器具を使わない治療法です。
1ヶ月~3ヶ月の治療期間が必要です。
治療中の痛みを大幅に改善でき、見た目が自然です。
しかし、元の天然な歯にダメージを与えなければならず、被せものが変色したり、取れたりする恐れがあります。
4.外部手術
遺伝での出っ歯のように、骨格的な問題が原因の場合、1~3までの治療法だけでは改善できません。
そのため、外部手術を受けたのちにブラケット矯正に移る治療法が採用されています。
1年~3年の治療期間が必要です。
保険適用で治療が受けられ、難しいケースでも改善が期待できますが、全身麻酔での手術のため入院が必要です。
ブラケット矯正やマウスピース矯正の治療が終わって綺麗になった歯並びを、固定し安定させることを「保定」といいます。
この保定に用いられる装置が「リテーナー」です。
保定にかかる時間は、大体矯正の治療期間と同じくらいです。
リテーナーの装着をサボったり、使い方を間違っていたりすると、せっかく矯正した歯並びが徐々に元の位置に戻ってしまう恐れがあります。
保定の期間は必ずリテーナーを装着しましょう。
もともと、習慣や習癖が原因となって出っ歯になる場合があります。
大人の顎は、子どもと異なってある程度固定されているため、そう簡単には動きません。
しかし、舌突出癖や爪を噛む癖を長時間続けることで出っ歯になる可能性は0ではありません。
もしも、これらのような癖をしてるのであれば、意識してやめるようにしましょう。
歯並びが綺麗に整ったとしても、綺麗な歯を維持するために定期的に歯医者に行ってメンテナンスを受けることをおすすめします。
歯の後戻りを防ぎ、保定するためにリテーナーを装着しなければなりません。
しかし、リテーナーを装着しているからといって、100パーセント後戻りを防げるという訳ではありません。
万が一、後戻りをしているようなことがあっても、定期的にメンテナンスを受けておくことで、いち早く気付き、対処できます。
また、綺麗で健康な歯を1本でも多く維持するためにも歯磨きを丁寧に行い、歯の健康状態を検診してもらうことが大切です。
今回は、出っ歯の原因と具体的な治療法、治療後に注意すべきことについてお伝えしました。
治療法によってメリットやデメリット、治療期間などが異なります。
治療が終わったとしても、状態を維持し続けられるように定期的な検診・メンテナンスが必要です。
高槻市、茨木市、摂津市、交野市、寝屋川市、枚方市周辺で出っ歯にお悩みの方は、ぜひ当院にご相談ください。