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2023年2月23日
「寝ているときに歯ぎしりをしていると家族に言われた」
このように周囲から言われて気づく歯ぎしりですが、歯に大きな負担がかかり、最悪の場合歯が割れてしまう可能性もあります。
歯ぎしりによる損傷を防ぐためにもナイトガードを活用しましょう。
この記事では、ナイトガードのメリット・デメリット、注意点について紹介します。
ナイトガードは、夜間の歯ぎしり・食いしばりから歯と顎を保護する役割を果たす睡眠専用のマウスピースのことです。
スポーツ用マウスピースに多く用いられているゴム製のソフトタイプと、レジンを使用したハードタイプの2種類があります。
ソフトタイプとハードタイプはどちらも歯医者で作れますが、夜間の歯ぎしりや食いしばりへの効果が大きく異なります。
ソフトタイプは耐久性が低く、虫歯のリスクが高くなる、食いしばりの力が強くなるといった可能性があり逆効果といえます。
そのため、夜間の歯ぎしり・食いしばりにはソフトタイプではなく、ハードタイプを選んだ方が良いでしょう。
ハードタイプであれば、担うべき以下の役割を十分に果たしてくれます。
・ナイトガードの傷を確認すると歯ぎしりや食いしばりをしているかどうかを確認できる
・一定の硬さを保ちながらも歯よりも柔らかい素材を使用することで歯ぎしりや食いしばりから歯を守る
夜間の歯ぎしりや食いしばりから歯を守りたい場合、ハードタイプのナイトガードがおすすめです。
1つ目は、歯ぎしり・食いしばりにより、歯が削れることを防止できる点です。
歯ぎしりや食いしばりをした時の歯への負荷は体重の2倍から5倍とされており、体重が40キログラムの場合は80キログラムから500キログラムといわれています。
一般的に食事中の咀嚼力は10キログラム程度といわれています。
顎や歯は常に数倍から数十倍の力がかかっているため、歯ぎしり・食いしばりを続けていれば、歯はどうしてもすり減ってしまいます。
ハードタイプのナイトガードであれば、歯ぎしり・食いしばりをしても、歯そのものではなく、ナイトガードが削られるだけで済みます。
2つ目は、歯ぎしり・食いしばりの力を弱められる点です。
ナイトガードを装着することによって、その厚みで噛み合わせが高くなります。
ナイトガードを歯の間に入れると、厚みで顎が開き、リラックスした状態に近くなります。
その結果、歯ぎしりと食いしばりの力を弱められます。
1つ目は、正しく使わないと歪んだり、ばい菌が繁殖したりする点です。
ナイトガードの素材として使用される強化プラスチックは熱に弱いため、夏場の車内放置のように高温にさらされると変形することがあります。
毎晩、口に入れるものなので衛生面を気にされる方も多いと思いますが、煮沸消毒をすると熱で変形してしまう恐れがあります。
しかし、水だけで洗うと、時間の経過とともに菌が増殖してしまいます。
そのため、朝起きて外すたびにポリデントのような義歯洗浄剤で消毒する必要があります。
2つ目は、定期的に歯医者に通う必要がある点です。
毎晩、歯ぎしりや食いしばりをしてしまうと、ナイトガードはどんどんすり減っていき、次第に噛み合わせが変化し、合っていたはずの噛み合わせがズレていきます。
そのため、1度ナイトガードを作ったら終わりではなく、噛み合わせに問題がないかどうかをチェックし、それを維持するために、定期的に歯医者に通う必要があります。
先程は、ナイトガードのメリットやデメリットについてご紹介しましたが、いくつか使用する上での注意点があります。
1つ目は、装着時に違和感があることです。
使い始めはナイトガードに違和感を感じる場合があり、装着して就寝したとしても、無意識のうちにナイトガードを外してしまうそうです。
就寝時にナイトガードを装着すると不快感を覚える方は、日中に装着して抵抗を減らすと良いでしょう。
また、慣れればナイトガードをした方が良く眠れるという方もいらっしゃいます。
2つ目は、あくまでも対症療法であることです。
歯ぎしりの原因は人それぞれですが、ストレスが原因といわれています。
ナイトガードは、歯ぎしりや食いしばりによる歯の損傷を軽減しますが、根本的な原因を治療するものではありません。
そのため、無意識に食いしばってしまう癖を治し、ストレスの多い生活環境を改善しなければなりません。
この記事では、ナイトガードのメリット・デメリット、注意点について紹介しました。
ナイトガードのメリットはご紹介した以外にも、歯ぎしりや食いしばりによる歯と顎へのストレスを軽減や顎関節症の予防、筋肉の緊張の緩和などが挙げられます。
ただし、ナイトガードによって、根本的な原因の解消にはならないため、ナイトガードを活用して歯ぎしりをなくすことが重要になります。
高槻市、茨木市、摂津市、交野市、寝屋川市、枚方市周辺で歯ぎしり・食いしばりについて悩んでいる方は当院にご相談ください。