歯ぎしり治療で用いられるマウスピースとは?解説します!

2023年4月23日

マウスピースは、ラグビーやアメフトなど、接触の激しいスポーツをしているプレイヤーなどが多く装着しているイメージがありますが、実は歯科治療の現場でも頻繁に使用されます。
実際にどのような場面で使用されているのか、今回はメリット・デメリットも併せてご紹介します。

□歯ぎしりで発生する口の症状とは?

マウスピースを使用する事例として最も多いのが、歯ぎしりによる症状の治療です。
まずは、歯ぎしりで起こる症状の例を確認しておきましょう。

歯ぎしりで起こる症状は、基本的に以下の2種類に分けられます。
・歯への直接的な影響
・歯以外の部分への影響

歯への直接的な影響には、歯がしみる、歯が痛む、根元や先端が削れて短くなる、歯が割れるといった症状の他、歯周病が改善せず、悪化することもあります。
これらの症状は、歯ぎしりによって歯の神経や歯本体が擦り切れたり、歯茎が下がることにより起こることが多いです。

また、歯以外の部分にも影響が出てくることもよくあります。
歯と近い部分の症状には、例えば顎の痛みが挙げられるでしょう。
歯ぎしりによって顎の関節が強く圧迫されることにより、傷みが生じます。
そこから顎関節症に発展し、顎が痛くなったり、音が鳴ったり、開きにくくなったりすることもあるため注意が必要です。

その他にも、肩が凝る、偏頭痛が起こるといった症状も見られます。
肩が凝るのは、歯ぎしりによって筋肉が緊張することが原因です。
肩以外に首筋が凝ることもあるので覚えておきましょう。

偏頭痛が起こるのも、顎から頭の横まで繋がっている側頭筋と呼ばれる筋肉が歯ぎしりの時に動き、その筋肉が緊張することが影響しています。

これらの症状に心当たりがある場合は、無意識のうちに歯ぎしりをしている可能性があるといえます。
もちろん歯ぎしりに関係なくこれらの症状が発生することもありますが、2~3個の症状が同時に起こっている場合は一度歯科医院にて検診を受けてみると良いでしょう。
当院は、無料歯科検診のご依頼を承っておりますので、ぜひご予約ください。

□歯ぎしり治療にマウスピースを使うメリットとは?

では、マウスピースを使った治療のメリットはなんなのでしょうか。

1つ目は、寝ている間の歯ぎしりを確認できるという点です。
歯ぎしりは、睡眠中に無意識下で行われているため、歯ぎしりを行っていることを自覚できない場合が多いです。
マウスピースを使用することで、削られた痕跡が残るため、歯ぎしりを行っている事実を確認することができます。

2つ目は、歯ぎしりによる更なる弊害を防止することができる点です。
歯ぎしりの力は想像しているよりも強く、継続的に負荷がかかることで顎関節症や偏頭痛などの被害をもたらします。

マウスピースを使用する主目的の1つは、この力を弱めて歯や顎への負担を軽減することです。
歯と顎への負担を軽減することで、様々な弊害を防止することができる点も大きなメリットといえるでしょう。

3つ目は、歯ぎしり治療と同時に嚙み合わせの調整を行うことができる点です。
嚙み合わせは成人してからも変化し、偏った噛み方や歯ぎしりによる負荷を受けることで少しずつずれていきます。
そのため、歯ぎしりが長期間継続している方は、歯並びが悪化する可能性もあるのです。

歯科治療で使用されるマウスピースは、本来の噛み合わせに合うように作られているため、正しい噛み合わせをサポートできる点も、マウスピースを使用するメリットの1つだといえるでしょう。

これらのメリットがあるため、マウスピースによる治療は非常に効果的であるといえます。

□歯ぎしり治療にマウスピースを使うデメリットとは?

簡単でありながら効果的なマウスピース治療ですが、どうしてもデメリットが存在してしまうことも事実です。

1つ目のデメリットは、装着時の違和感です。
マウスピースを装着すると、少なからず違和感を感じてしまうかと思います。
慣れるまでは、少し違和感があることも考慮しておくと良いでしょう。

2つ目のデメリットは、朝起きた時に感じる顎の痛みや音です。
今までの歯ぎしりの影響で噛み合わせがずれている方は、マウスピースによって歯が普段とは異なる位置で固定されるため、起床時に顎に痛みやだるさを感じることがあります。

既に顎関節症を発症している場合は特に、正しい噛み合わせの位置で固定されることに違和感を覚えやすいでしょう。
その結果、目覚めた時に顎の位置を戻そうとして大きな音をたててしまうこともあり、そのままマウスピースを使わなくなってしまう方もいます。

対処法としては、寝る前や起床時に顎関節あたりをマッサージするのが良いでしょう。
歯ぎしりの治療には、できるだけ確実にマウスピースを使用する必要があります。
どうしても気になる場合は、一度かかりつけの医師に相談することが先決です。

3つ目は、コストがかかる点です。
当然のことですが、マウスピースはオーダーメイドで作成する必要があるため、費用も少し高額であるといえます。
また、人によって耐用年数が異なり、1~3年程度で作り直す必要も出てきてしまうため、注意が必要です。
健康保険が適用されるので、しっかりと確認しながらマウスピースを作成することが大切だといえます。

□まとめ

今回は、歯ぎしりで起こる口の症状と、歯ぎしりの治療の際に用いられるマウスピースのメリット・デメリットをご紹介しました。
当院では、どこにでも持ち運びできる治療器具やポータブルユニットなどを使用し、患者様のご自宅や福祉施設での治療をさせていただいております。
ネットやお電話で簡単にご予約いただけますので、この機会にぜひ一度無料歯科検診をお申込みください。

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