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2023年9月16日
歯を抜歯した後の痛みが気になるという方もいらっしゃるかもしれません。
痛みが長引くとだんだん不安になりますよね。
今回は、歯を抜歯した時の痛みはいつまで続くのかということに加えて、ドライソケットにならないための方法と抜歯後の痛みを和らげる方法を解説します。
歯の抜歯後の痛みがいつまで続くのかは、抜歯時の状況によって異なります。
状況に分けて解説します。
1つ目は、抜く時に骨に負担がかかった場合です。
抜歯後の痛みは、抜歯時に周りの骨にどれほどの負担がかかったのかによって決まります。
何かしらの理由で骨に過度の負担がかかった場合は、痛みが通常よりも長引きます。
平均して、3日〜4日程度痛みが続くと考えておきましょう。
2つ目は、炎症がきつい歯を抜いた場合です。
例えば、膿が溜まり傷んで腫れているような歯があります。
抜いた後も痛みが続き、1週間程度続く場合もあります。
多くの場合は3日〜4日程度で痛みが治ります。
3つ目は、大きくて根本がしっかりしている歯を抜いた場合です。
根っこがかなり長く、下顎に位置している歯の場合、歯を抜く時に負担がかかりやすいです。
なぜなら、下顎は上顎を支えるため硬くなっていて抜きにくいからです。
また、抜く時に骨に負担がかかるため、抜いた後も痛みが継続しやすいです。
1週間程度痛みが続くでしょう。
4つ目は、ドライソケットになってしまった場合です。
ドライソケットは抜歯後に血の塊が流れてしまうことにより生じます。
また、血流が悪くて骨が露出することにより細菌が感染して痛みが生じます。
一度感染してしまうと治りが遅く、2週間程度痛みが続くでしょう。
5つ目は、親知らずを抜いた場合です。
親知らずは骨の中に完全に埋まっていたり、一部しか出ていなかったりするため、歯ブラシが届きにくくなります。その結果、炎症を起こすこともあります。
骨の中に埋まっている割合が他の歯に比べて大きいため、抜く時に強い痛みが生じます。
一方で、一般的に親知らずを抜いて腫れた場合でも、1週間程度で痛みは治るでしょう。
ドライソケットにならないために何より大切なのは、頻繁なうがいや強い圧をかけるようなうがいをしないということです。
抜歯した当日はどうしてもにじむ程度の出血があります。
血は唾液と混じった状態で目にするので、中には大量に出血しているように感じる方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、実際に血管が破れたり全身疾患の影響で血が止まらないほど大量に血が出たりすることはほとんどないので、心配する必要はありません。
この時に、出血を気にして何度もうがいをしてはいけません。
うがいを繰り返すと血餅がはがれてしまい、その結果ドライソケットになりやすいです。
どうしても気持ち悪いという場合には、水を含むか、水を軽く口に含んでそのまま吐き出すことをおすすめします。抜歯したところに水圧をかけないようにしましょう。
抜歯後の痛みを和らげる方法をいくつか解説します。
1つ目は、麻酔が切れる前に痛み止めを飲むことです。
親知らずの抜歯後に最も痛みが出るのは麻酔が切れた時です。
麻酔は抜歯後、3~4時間で切れることが多いです。
その前に痛み止めを飲むことで、麻酔が切れた時の不快感や痛みを和らげられるでしょう。
2つ目は、痛み止めを追加で飲むことです。
1錠痛み止めを飲んでも治まらない場合は、痛み止めをもう一つ飲むと良いでしょう。
ただし、続けて飲む場合は6時間程度あけるようにしてください。
3つ目は、決められた時間に痛み止めを飲むことです。
決められた時間に飲むことで、薬の効果を十分に発揮させられるでしょう。
4つ目は、24時間までは冷やすということです。
24時間以上冷やし続けると、血液の循環が悪くなり回復するのが遅くなるでしょう。
直接、氷といった冷たいもので冷やすと、痛みが増してしまうので注意しましょう。
5つ目は、ガーゼを噛むことです。
特に、親知らずを抜歯した後はガーゼを噛むと良いです。
30分経っても出血が止まらない場合は、また新しいガーゼを噛みましょう。
早く止血することで、痛みを軽減できます。
6つ目は、うがいを控えることです。
抜歯した穴に血液がたまってかさぶたができることで、骨は細菌から守られます。
血液がたまらなければ、骨が露出して痛みが増します。
そのため、うがいを頻繁に行わないようにしましょう。
7つ目は喫煙や飲酒を控えることです。
飲酒は毛細血管を収縮させるため、歯茎の治りを遅くさせます。
また、アルコールは血液の循環を良くするため、血液が固まりにくくなります。
歯を抜歯した時に、ドライソケットができてしまうと細菌に感染しやすくなります。
その結果、痛みがしばらく続くでしょう。
そうならないためにも、抜歯をした日はなるべくうがいをしないようにすることが大切です。
他にも抜歯の痛みを和らげる方法は様々あるので、痛みが気になる場合にはぜひ実践してみてください。