診療時間 平日・土|9:00〜19:00
訪問診療は、歯科医院へ通院が困難な方が対象です。
具体的には、お身体が不自由で外出が困難な方、寝たきりの方、病院や施設等に入居中の方などがいらっしゃいます。
治療が終わった後は、定期的な口腔ケアを行うことで、患者様のお口の中から健康を守りQOLを向上させる事を目指しています。
また、介護補助が必要な患者様はご自身で歯を磨くことが難しく、セルフケアがほとんどできておりません。
しかし、介護施設のスタッフや在宅患者の家族の方に歯磨きの仕方をお伝えしても、他に患者のケア等で忙しいため、なかなか歯磨き方法が実践できていない状態にあります。
そのため、歯科医療従事者による予防に頼ることになります。
患者様ご本人やご家族の方は、今の状態が、この先身体にどのように影響するのかを予想することができないので、当院では専門的な口腔ケアの重要性を説明し、定期検診では歯科医師、歯科衛生士による予防を行い患者様の健康を守ります。
なかなか口腔ケアが出来ずに困っているご本人やご家族の方は、一度当院に相談してください。
また、口腔ケアだけではなく、お口の体操などもおこなっております!
受診にかかる費用は、医療保険や介護保険によって基本的に行われます。
交通費などもかかりませんので、お気軽にご相談ください。
当院では、訪問予防歯科専門の歯科医師が在籍しており、訪問先でも通院治療とほぼ同じ治療を受けることが出来るため、高齢者の方に適した治療をご提案することが出来ます。
①ご病気をお持ちの方の歯科治療
②入れ歯
③摂食嚥下(飲み 込み)
を中心に専門とするスタッフが伺いますので、全身状態に配慮した治療を提供することが出来ます。
また、その方にあった口腔ケアや、義歯の調整、飲み込みのリハビリ、食事方法など指導させて頂きます。
高齢者の方は食べることが大きな楽しみではありますが、「食べる」事 にトラブルを持っている方が多くいらっしゃいます。
原因となっている入れ歯を修理し、新しく作り変える事で良く噛める状態にします。
食べ物を上手く飲み込めない方は、飲み込む力が低下している可能性があります。
ご希望の食事に少しでも 近づくことができるよう安全を考慮しながら検討します。
在宅での歯科治療は、何をしているのか分からないなどど不明瞭になりやすいため、ご家族への連絡や、治療の内容や診療の回数が分かるようにケアマネージャー様へ月に一度詳しい情報を提供させて頂いております。
また、お電話をして直接お話しさせて頂くこともあります。
また、患者様の全身状態が悪い時などは、医科などと連携が必要になりますので、こちらからご連絡をして 医療連携をはかります。
お体が不自由な高齢者の方は、ご自分で歯を磨くことが難しいため、歯と歯の間や、歯と歯茎の境目に歯垢が残り、虫歯や歯周病を引き起こします。
定期的な口腔ケアを行う事で、虫歯や歯周病を予防することができます。
誤嚥性肺炎は高齢の方に多く見られます。唾液や食べ物を間違って誤嚥してしまった際に、口の中の細菌が肺に入り悪さをして肺炎を起こしてしまうのです。
誤嚥性肺炎を予防するためには、口腔ケアで口腔内の細菌の数を減らして、飲み込む力を維持・向上することで予防し発生率を下げることできます。
要介護状態の患者様は、口の機能が低下している方が多くいらっしゃいます。
また、加齢や服用している薬の副作用により唾液が減少し、口の中が乾燥しやすくなっています。
さらに唾液には自浄作用の効果もありますが、口の中が乾燥しているとその力も弱くなってしまうため、細菌が繁殖しやすい状態になってしまいます。
口腔ケアをする事で、口の中が刺激されて唾液が出やすくなります。
口腔ケアを行い口の中を清潔に保つ事で、口臭を抑えることができます。
口腔内が乾燥していたり、舌の上に汚れが溜まっていると味覚にも影響を与えます。
舌ブラシなどのケア用品を使用して汚れを除去し、お口の中に潤いを取り戻すことで味覚を改善させることができます。
食事を食べる前に口腔ケアを行うと、口の中がすっきりし誤嚥性肺炎の予防にもつながります。口の中が唾液によって潤い、ウォーミングアップにもつながります。
今残っている歯を口腔ケアで大切に残す事で、噛む力を維持することが出来ます。
しかし、歯を失ってしまうと刺激が減るため認知症になるリスクが高くなってしまいます。
歯がほとんどない人は、ある人に比べて1.9倍も認知症になる確率が上がってしまうというデータもありますので、自分の歯で食べると言う事はとても大切ですね。
虫歯や歯周病は口腔内だけの問題ではありません。
歯周病菌は血液に乗って全身へ運ばれると、心内膜炎や心筋梗塞、狭心症などの病気を引き起こすと言われています。
また、糖尿病とも大きく関係があり、歯周病が悪くなると糖尿病も悪くなると言った全身への影響があります。口腔ケアをすることで、他の全身疾患のリスクを減らす事も重要です。
免疫力が低下した高齢者にとって、口腔ケアはとても大切です。なぜなら、細菌やウイルス感染の入口となるのが口だからです。
適切な口腔ケアを行う事で、インフルエンザの発症を抑えることが出来たというデータもあります。
虫歯や歯周病の原因となる細菌は、プラークや歯石となり、歯の表面や歯周ポケットの中に入り込みます。
口の中の細菌は、バイオフィルムと呼ばれるネバネバした菌の塊を形成しますが、バイオフィルムは歯ブラシでは落ちません。
歯科医院で歯科医や歯科衛生士が特殊な器具を使用し、歯の表面の細菌の塊を徹底的に除去する方法がPMTCです。
しっかり磨いていても子どもの時から虫歯になりやすい方や、歯肉が腫れ出血してしまう方、歯の表面にヤニや茶渋などが着色する方などは、歯科医院で定期的にお口のケアをすることで、様々なお口の悩みを解消することが出来ます。
*PMTCとは「プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング(Professional Mechanical Tooth Cleaning)」の略称になります。
PMTCは歯を削ったりしないため、歯医者の独特な機械音が苦手な方でもご安心下さい。
より美しく健康な口元を守るために訪問診療での定期的なケアをおすすめします。
これまでの訪問歯科は、歯が痛くなったら訪問し治療をして終わることが多かった時代もありました。
現在は、病気にならないために訪問させていただき、予防をすることが重要で、お口の健康を継続的に維持し管理することを目指しております。
お口の健康を守る事で全身の健康へとつながることを、歯科医療は目指しています。
自分の健康は自分で守る事でセルフケアの意識も高まります。
歯科疾患を予防するためには、訪問でのプロフェッショナルケアとできるかぎりのセルフケアの両方行う事で効果をより発揮することが出来ます。