歯科医師の転職理由や転職後のキャリアについて紹介します!

2022年7月23日

口腔内専門の医者である歯科医師は、実際にどのような業務を行っているのかご存じでしょうか。
また、歯科医師は比較的転職が多い職業と言われていますが、どのような理由で転職している人が多いのでしょうか。
今回はこのような疑問を解決するために、歯科医師の転職理由や転職後のキャリアについて紹介します。

□歯科医師の概要について

歯科医師は虫歯や歯周病の治療や歯の矯正、インプラント手術などの口腔内の健康に関わる管理を行う職業です。
歯科医師は外科医や内科医とは異なり、法律によって施術内容や施術を行える人が定められているため、口腔内の治療に特化した医師と言えます。
一般的な医師は医学部を経てそれぞれどの診療科目を選びますが、歯科医師は歯科の選択肢しかありません。

歯科医師の主な仕事は、虫歯と歯周病の治療、歯の矯正などが挙げられます。
その他には入れ歯や差し歯の作成・装着、ホワイトニングなどです。
歯科医師によっては口腔内のトラブルを予防するために各学校で歯科検診を受け持っている人もいます。

歯科医師の給料は、開業医なのか勤務医なのかによって大きな違いがあります。
厚生労働省の調査によると勤務医の平均年収は621万円ですが、開業医の場合は年収(損益差額)が1,187万円です。

□主な転職理由とは

1つ目は、キャリア構築によるものです。
歯科医師は多くの人がキャリアアップのために転職活動をします。
自身に研究したいテーマがある場合は、そのテーマを専門分野にしている歯科医師の元で働くことや、その分野の症例を経験できるような職場に転職するケースがあります。

2つ目は、方針の違いによるものです。
働いている歯科医院の院長や上司との間で診療や治療に関する方針が合わない場合に転職を希望するケースもあります。
どの仕事にもよくあるケースで、入職時には方針に共感できていたものの、働き続けることで考え方が変わり、自分の能力や適正に合った職場に移りたいと考えている人は多いと言えるでしょう。

3つ目は、人間関係によるものです。
歯科医院は比較的小さな組織から成っています。
そのため、大きな病院よりも人間関係による悩みが多くなりがちで、人間関係を変えるために職場を変えるケースもあります。

4つ目は、長時間労働によるものです。
歯科医師の中でも、勤務医は比較的長時間労働になりやすいと言われており、転職理由の筆頭と言えます。
厚生労働省によると勤務医の1週間の勤務時間は約50時間なので、労働時間はネックになりやすいと言えるでしょう。

5つ目は、給与によるものです。
一般的な職業よりも高い給与水準の歯科医師ですが、その給与は歯科医院によって差があるのが事実です。
歯科医師の中には転職の度に年収を上げている人もいるので、キャリアアップ志向の医師にとっては至って当然の転職理由と言えるでしょう。

6つ目は、開業によるものです。
前述のとおり、歯科医師は開業医で約1,200万円、勤務医で約600万円と約2倍の差があります。
そのため、開業を選択する人は多く、30代ではその割合が17.4パーセントで、年齢を経るごとにこの割合は上がっていきます。
40代では53.3パーセント、50代では73.2パーセントと大多数の人が開業医に転職しているのです。

7つ目は、ライフスタイルの変化によるものです。
歯科医師は結婚後に働き続ける人もいます。

ただ、結婚を機に住む場所が変わるといったケースでは他の医院へ転職することが多いでしょう。
また、女性の場合は妊娠と出産を経験した後に育児との両立を考えて短時間勤務可能な職場へ転職するのもよくあるケースです。

□転職後のキャリアについて

転職後のキャリアとして多いのが、歯科医院の経営者です。
歯科医院の院長として治療に関わる人も、治療からは退いて経営に注力する人も存在します。
歯科医師としての長年のキャリアや得た資格を活かして医院以外でもセミナーという形で活躍する人も少なくありません。

また、歯科医師国家試験予備校講師の道もあります。
近年では歯科医師になりたい人が必ず受けなければならない国家試験の難易度が高くなっており、歯科医師を目指す人のための予備校のニーズも同様に高くなっています。

実際に試験に受かり実務経験があるものの、教育業界に携わりたいと考えている予備校講師は貴重な人材と言えるため、実務から退いてこの業界を目指す人も少なくありません。

その他にも、歯科関係の企業に就職する人もいます。
歯科材料や歯科治療のための機器の製造会社でこれまでの研究で得た知識を活かす選択肢もあり、大学関係以外で職場を探している人に人気の転職先と言えるでしょう。

□まとめ

今回は、歯科医師の転職理由や転職後のキャリアについて紹介しました。
転職理由としては、人間関係や労働環境がありますが、キャリアアップのための転職や開業が理由のケースが多いです。
この記事が歯科医師について少しでも知りたい方や転職を検討中の方のお役に立てば幸いです。

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