歯の部分矯正とは?矯正方法やメリットとデメリットについても解説します!

2023年1月2日

「目立つ前の歯だけ治したい」
「八重歯の矯正をしたい」
気になる一部分を中心に矯正したいと考える人も多くいらっしゃると思います。
矯正と聞くと歯列全体を動かすイメージがあると思いますが、部分矯正という方法を活用することでこのような思いを解決できます。

□歯の部分矯正でできることとは?

部分矯正とは、矯正において歯並びや噛み合わせ全体ではなく、一部の問題がある部分だけを治療する方法です。
部分治療は、部分的な治療でよいため、患者様の負担を減らすことができます。
部分治療は全てのケースを網羅できるわけではありません。
歯の状態や骨格的な問題によって、ご希望に添えないことがあるため、ここでは、部分矯正が適している歯並びについて紹介します。

*前歯

前歯1本だけがずれているのが気になる場合や、片方の歯が飛び出ているような歯並び、以前矯正をしていたが後戻りしている状態などに適しています。
前歯の傾斜による軽度の出っ歯も矯正範囲になります。
隣の歯に比べて少し段差がある状態や、あご自体ではなく歯のみが出ている場合などに向いています。

*歯列が軽度のガタガタ状態

歯列が軽度のガタガタ状態のことを、乱杭歯(らんぐいば)と言います。
専門用語では叢生(そうせい)とも呼ばれます。
歯列に収まりきらずにわずかに隣同士が重なってしまう状態や、少し歯がねじれている状態です。
八重歯もこの一種です。

*すきっ歯

歯と歯の間に隙間ができている状態です。
原因には「生まれつきのもの」と「生活習慣によるもの」があります。
舌で前歯を押してしまう癖や頬杖をつくなどが要因だと考えられます。


□部分矯正の矯正方法とは?

部分矯正の矯正方法はいくつか存在するので、ここでは3つの方法を紹介します。

1つ目は、表面矯正です。
歯の表側に矯正装置をつける一般的な治療方法です。
ブラケットという小さな装置を歯1本1本につけ、そこにワイヤーを通し、弾性を利用して歯を少しずつ動かします。
金属製のものだけでなく、透明なプラスチック製、乳白色のセラミック製など目立たないものもあります。

2つ目は、裏側矯正です。
歯の裏側にブラケットとワイヤーをつけて歯を動かす矯正方法です。
表面矯正に比べて目立ちにくいため、見た目が気になる方にお勧めします。

3つ目は、マウスピース矯正です。
透明なマウスピースを作って装着する矯正方法です。
表側矯正や裏側矯正とは違い、食事や歯磨きのときは外すことができる点が特徴です。
透明なので、矯正していることが周囲の人にわかりにくいのも特徴です。

□部分矯正のメリットとデメリットとは?

ここでは、部分矯正を行うメリットとデメリットを紹介します。

*メリット

1つ目は「治療期間を短くできること」です。
全体的ではなく、直す部分が限られている治療だからこそ比較的に治療期間が短くなります。
通常、全体矯正では1年〜3年かかりますが、部分矯正は2カ月〜1年程度で完了します。
これらはあくまでも目安なので、当然歯を動かす距離が短ければ短いほど治療は早く終わり、長ければ長いほど歯が固定されるまでに時間がかかるでしょう。

2つ目は「費用を抑えられること」です。
選択する治療法や器具にもよりますが、10万~70万程度で済み、全体矯正の2分の1程度に抑えることができます。

3つ目は「矯正中の痛みや発音の影響が少ないこと」です。
矯正中の痛みは歯が動くことや矯正器具が当たることによって生じます。
部分矯正は全体矯正と比較して矯正装置をつける場所が一部で動かす歯の本数も少ないため、個人差はありますが痛みも比較的弱く済みます。

*デメリット

1つ目は「適応症状が限られていること」です。
部分矯正で治せるのは、軽度の歯並びの乱れで、適応症状は限られています。
あごの骨の大きさ・位置などに問題があって歯並びが乱れている場合やガタつきの度合いが重度の場合は、部分矯正の対象外になります。

2つ目は「噛み合わせを改善することはできないこと」です。
部分矯正は、基本的に犬歯(前歯から3番目の歯)までを動かすことが多いため、奥歯を動かして噛み合わせを改善することは難しいです。
無理に部分矯正を行ってしますと、バランスが崩れて噛みににくくなったり肩こりが生じてしまう可能性があります。

3つ目は「歯を削る可能性があること」です。
歯を並べるスペースが足りないことが原因とする歯並びや出っ歯の場合、歯を削る処置を行ってスペースを確保する必要があります。
症例によって必要な処置かどうかが変わってくるため、カウンセリングの段階で削る必要があるかどうか。

□まとめ

今回は、部分矯正のメリットやデメリットについて紹介しました。
歯の矯正はその後の人生にも影響を与えるため、じっくりと考えてみてくださいね。
部分矯正が適しているのは、軽度の歯並びの乱れです。
今回紹介したような症状で悩んでいる方がおられましたら、是非一度当院にご相談ください。

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