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2023年6月2日
突然、どこが痛いかわからない歯の痛みに襲われた経験をしたことはないでしょうか。
痛い箇所が分からないと、対処しようがないですよね。
実は、歯の痛みは虫歯や歯周病などの口内で起こるものだけではない場合もあります。
そこで今回は、歯のどこが痛いか分からない時の原因と対処法について解説します。
口内で感じる主な歯の痛みは、以下のような原因が考えられます。
・虫歯
・歯周病の急性化
・歯の根の先の炎症
・歯の破折
また、歯の痛み方も以下のように様々です。
・何もしていない時も痛む
・冷たいものがしみる
・温かいもので痛む
・歯磨きや噛むなど刺激すると痛む
特に進行した虫歯の激しい痛みは、どの歯が痛いかわからなくなってしまうほど強いです。
また、強い放散性によって痛みが広がり、患部の歯の周辺も痛みを感じてしまうこともあります。
奥歯になればなるほど痛む箇所がわからなくなり、上下のどちらが痛いかもわからなくなってしまう場合があります。
上の歯の痛みは顔面の知覚を脳に伝える脳神経である三叉神経の2番目の枝(上顎神経)によって伝えられます。
下の歯の痛みは三叉神経の3番目の枝(下顎神経)によって伝えられます。
それゆえ、脳へ痛みの情報を送る神経が上の歯も下の歯も同じであるため、脳が正確な判断ができないことがあります。
また、穴が空いていたり黒くなっていたりしなくても、歯の間につまったものが原因で虫歯になっている可能性もあります。
そのため、目に見える原因がなくても、歯科を受診して早めに治療しましょう。
1.筋肉が原因の歯の痛み
歯ぎしりや食いしばってしまう癖があると筋肉が痛み、それが広がることで奥歯の痛みと錯覚してしまうことがあります。
筋肉を押してみると痛むポイントがあるため、そこをマッサージをしてほぐして安静にすると、痛みも軽減するでしょう。
2.神経が原因の歯の痛み
顔面の神経痛やウイルス感染によって神経が傷つくと、歯が痛くなる場合があります。
洗顔や髭剃り、歯磨きの際に痛みのポイントに触れると、顎や奥歯に痛みを感じます。
この痛みは、三叉神経という顔面の知覚を司る神経を刺激してしまうことで感じてしまいます。
また、歯の根の治療後や、親知らずを抜いた後の痛みも、神経痛による可能性があります。
このような神経による痛みの場合は、歯医者ではなくペインクリニックの治療が必要です。
3.頭痛が原因の歯の痛み
偏頭痛が起きた際は、上の奥歯や下の犬歯に痛みを感じることがあります。
また、群発頭痛は15分〜18分程の感覚で激しい痛みがあり、突然なくなります。
こちらも歯医者ではなく脳神経外科での治療が必要です。
4.鼻の炎症が原因の歯の痛み
顔面の骨の中に「副鼻腔」と呼ばれる大きな空洞があります。
副鼻腔は鼻の穴につながっており、この中の上顎洞が炎症を起こすことで歯が痛みます。
炎症が起こると、冷たいものが歯にしみることや、何かを嚙んだ際に痛みを感じます。
こちらも歯科での治療ではなく、耳鼻咽喉科や口腔外科での治療が必要です。
5.心臓病が原因の歯の痛み
狭心症や心筋梗塞などの心臓病によって下顎の歯が痛むことがあります。
歯の痛みの範囲が胸や背中に広がると、最悪の場合死に至る場合も考えられます。
このような場合は循環器内科等での治療を急ぎましょう。
6.精神疾患が原因の歯の痛み
統合失調やうつ病などの精神疾患によって歯の痛みが出ることがあります。
心理的な状態によって痛みの広がりや続く痛みの長さが異なります。
また、精神薬の副作用でも歯の痛みを感じる場合があります。
このような場合は、精神科での治療が必要です。
目に見える歯の痛みの症状であれば、医師の目で判断できます。
主に目でわかる症状は以下のものです。
・虫歯
・ばい菌の感染によって出た膿
・歯周病による歯の腫れ
目で見える痛みであれば良いですが、目で見ても分からない場合も多いです。
その際には、刺激を与えて痛みの反応をみることで、治療が必要な歯がわかります。
歯を順番にたたいたり風を当てたり、割り箸を噛んでみてもらったりしたときの反応で分かります。
また、拡大鏡を使って診る場合もあります。
痛みのある患部がわかった後、レントゲンやCTを撮影し、原因を追究します。
虫歯や歯周病、根っこの炎症、神経の炎症、歯が割れているなど症状によって痛みや原因がかわります。
痛みの原因が分かることで適切な治療方法がわかります。
まずは、歯科の受診を急ぐことをおすすめします。
今回は、歯のどの部分が痛いかわからない時の原因を、対処法と併せてご紹介しました。
当院では、訪問専門歯科として、患者様一人ひとりに合わせた診療メニューを作成し、治療させていただいています。
歯の痛みについてご相談のある方は、ぜひ当院までお問い合わせ下さい。