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2022年9月9日
「歯科医師の勤務医になったら何歳まで働けるのだろう」
このようにお考えの歯科医師の方はいらっしゃいませんか。
そこで今回は、医師の定年や開業医が抱える悩みなどをご紹介します。
医師の定年退職の制度は、医療機関や働き方で異なります。
ここでは、国公立病院勤務医・民営病院勤務医・開業医の3つの定年についてご紹介します。
国公立病院の定年は65歳とされています。
しかし、約5年の継続雇用の制度を定めている病院もあります。
もし、65歳になっても働きたいとお考えの方は、継続雇用がある病院を探してみましょう。
民営病院は、60歳から65歳を定年に定めている病院がほとんどです。
例外として、院長をはじめとした幹部に昇進する医師には定年制度が適用されないことが多いでしょう。
開業医は自営業という位置付けなので、定年はありません。
どのタイミングで辞めるかは自分で決められます。
体力が理由で早めに医師を引退する人もいますが、クリニックの経営者という形でそのまま医師を続ける方もいるでしょう。
また、非常勤の医師やフリーランスの医師も開業医と同じように年齢を考慮することなく働き続けられます。
先ほどは、医療機関ごとで定年についてご紹介しました。
ここでは、年齢別で歯科医師の勤務事情についてご紹介します。
日本の歯科医師で最も多い年齢層は、50代から70代です。
歯科医師は、ほとんどがこの世代が支えていると言えます。
また、この世代は診療所に勤務していることが多いです。
一方、20代から40代未満の若い世代は、病院勤務が多いです。
これは、歯科医師免許を取得したあと、大学に残り、学びながら働く人が多いからといった理由が考えられます。
大学に残るのは、教授や専門医の指導医などで、その方たちはいずれ診療所を開業するでしょう。
また、女性の方は妊娠や出産などで一度離職する方もいるのではないでしょうか。
これらを理由に離職する人は、30代で60パーセント以上います。
一度離職した人は、2年も経たないうちに、子育てと仕事の両立を考え、非常勤として復帰する人が多いです。
最近は、新型コロナウイルスの影響によって、診療所の休廃業が急増しました。
開業医にとって、休廃業は仕事を辞めるだけで済むものではありません。
廃業となると、そこで働く職員も職を失うことになります。
また、地域の医療機関がなくなるので、かかりつけ医がいなくなり地域の人々への影響も考慮する必要があります。
後継者にクリニックを継いでもらえるのが一番かもしれませんが、簡単に継承することはできません。
そこで、ここでは引退時の問題についてご紹介します。
1つ目は、開業時の資金の返済です。
クリニックを開業する際、企業と同様にクリニックのライフサイクルを考える必要があります。
開業してから患者が診療にきて利益が出るようになるまでの「導入期」、かかりつけの患者だけでなく組織も大きくなる「成長期」、地域の信頼を得て経営が上手くいく「繁栄期」、引退や継承を考える「衰退期」があります。
早く開業して、上手くいけば繁栄期を長期間保ち、利益を蓄えられます。
しかし、開業時期が遅くなると繁栄期は短くなってしまうので、開業時の借入金の返済が苦しくなってしまうかもしれません。
引退するときに残っている借入金の返済は、廃業するか継承するかで変わります。
廃業であれば、中古品に出してできるだけ換金して返済に充てたいですが、廃業費用も必要なので廃業後も返済に追われます。
そのため、借入金が残っている場合は事業継承の計画を立てて、譲渡資金で返済費用と資金を用意できるようにすることをおすすめします。
2つ目は、後継者問題です。
近年、後継者不足が問題になっています。
実子が医師となっても、親の診療所を継がずに勤務医になる医師が増えています。
そのため、第三者へ事業継承をサポートする医療機関であるM&A専門会社も増えています。
65歳から70歳で引退を視野に入れていても、後継者を見つけられないままさらにM&Aにも相談できずに、体調を崩してそのまま廃院になってしまう事例もあります。
実子や親族、または第三者に継承するどの場合でも、保険診療であればある程度の期間は、後継者と共に診療や経営を行いましょう。
そうすることで、スムーズに引き継ぎができるでしょう。
急に体調を崩したり、患者が減少したりしてから後継者を探すのではなく、引退時期に間に合うように予め準備をしておくと安心です。
今回は、医師の定年や開業医が抱える悩みなどをご紹介しました。
定年は働く場所によって異なるので、ご自身が描くライフスタイルに合わせて医療機関を選びましょう。
当院は日々の残業ゼロ、有給休暇の取得率100パーセントを目指しています。
楽しく働きながら成長したい方は、ぜひ当院までお問い合わせください。