歯に白い斑点が?ホワイトスポットについて解説します!

2023年1月9日

歯の表面に白い斑点が現れることはないですか。
これをホワイトスポットと言います。
初めて聞いた方も多いのではないでしょうか。
今回は、ホワイトスポットの正体と、原因、治療方法について紹介します。

□ホワイトスポットって一体何?

ホワイトスポットとは、歯の表面に白い斑点となって現れる病気です。
実は、「初期の虫歯」に分類されるものが多いです。
歯の表面のエナメル質が酸性になることによって、カルシウム成分が少なくなり、脱灰という虫歯の初期症状を起こして、白濁してしまう現象です。
その他には「エナメル質形成不全」として分類されます。
歯の表面で、エナエル質が形成されないことで白い斑点が生じる現象です。

虫歯ではなく、歯の表面に傷ができてしまうことで、白く見えています。
決して虫歯ではありませんが、虫歯のなりかけと捉えることもできるので、症状が見られた際は、今回ご紹介する治療方法を行うようにしましょう。

□ホワイトスポットの原因とは?

歯にできた白い斑点を、見た目のコンプレックスに感じる人が多くおられます。
原因を知ることで対処できるものもあるので、ぜひ参考にしてみてください。
ホワイトスポットが生じる原因は2つあります。

*初期虫歯が原因

初期虫歯は発生原因の1つです。
「表層下脱灰」と言われる現象を引き起こすことでホワイトスポットを生じさせます。
穴が開く前の初期の虫歯は、カルシウムが表面からは溶けないで、内側から溶けていきます。
この状態が「表層下脱灰」です。

表層下脱灰が生じている部分には、たくさんの空洞ができている状態になります。
この部分に光が当たることで、光の屈折率や透明性の相違が起こり、白く見えます。

この原因の対処法としては、虫歯にならないようにすることです。
虫歯の原因は、プラークと酸性状態が持続することです。
食事はいつまでも食べ続けず、口の中に何もない時間を確保しましょう。

また、唾液をしっかり分泌させることも虫歯予防の方法として有効です。
しっかり噛むことで、唾液を分泌させ、虫歯菌の増殖を抑えましょう。
そして何よりも、虫歯予防に歯磨きは欠かせません。
毎食後、就寝前と起床後の歯磨きを必ず行うようにしましょう。

*乳歯への外傷や感染が原因

乳歯に外傷や感染が起こるとその下に存在する永久歯に影響を与え、ホワイトスポットが生じます。
遺伝や栄養障害などが原因で歯の表面のエナメル質が正しく作られなかったことにより、その部分がホワイトスポットになります。
これらは「エラメル質形成不全」が原因です。
エナメル質が正しく作られなかったためにその部分だけ結晶構造が乱れることで、光の屈折率の相違が起こり、白く見えます。

エラメル質形成不全が起きないようにするのは、先天的なものもあるため難しいですが、治療方法は存在します。
次の見出しで紹介します。

*フッ素の過剰摂取が原因

生後6カ月から5歳くらいまでの歯の発生期に過剰のフッ素を摂取すると歯の表面に白い斑点ができることがあります。
水道水のフッ素化が行われていない我が国ではこの原因は、ほとんど生じることはありません。

□ホワイトスポットの治療方法とは?

白い斑点、まだら模様の原因、深さや範囲によって治療方法は異なります。
ここでは、ホワイトスポットが生じた場合の4つの治療方法について紹介します。

1つ目は、「口腔ケア製品」です。
口腔ケア製品はホワイトスポットを薄くする効果があります。
ホワイトスポットの原因は、石灰化した部分が脱灰するか、石灰化が進まないために起こります。
ホワイトスポットの症状が出ている範囲が小さい場合、歯の再石灰化を促進する口腔ケア製品を使用し続けることで目立たなくできます。

2つ目は「アイコン」です。
アイコンという特殊な薬剤を使用して、脱灰したエナメル質にしみこませることによって、ホワイトスポットを目立たなくできます。
削る必要がないため、治療時間も治療期間も短く済ませることが可能です。
アイコンはエナメル質を補強して酸性になるのを防ぎ、ホワイトスポットの再発を防止する効果もあります。

3つ目は「樹脂」です。
削る必要がある場合、樹脂を用いて削った部分を埋めることで目立たないようにできます。
最小限の切削で、ホワイトスポットを消失させることが可能です。
数年に一度はやりかえの作業が必要になりますので定期的な検診をお勧めします。
短期間での治療が可能なので早期に治したい方にとって良い治療法です。

4つ目は「セラミック」です。
ホワイトスポットの症状が出ている範囲が大きい場合には、セラミックのシェルを貼り付けて目立たなくすることが有効です。
ホワイトスポットの範囲外の歯質も削る必要がありますが、被せ物に比べると多くの天然の歯質を残すことができます。

□まとめ

今回は、ホワイトスポットの正体、原因や治療方法について紹介しました。
治療方法を知っておくことも重要ですが、ホワイトスポットにならないために虫歯予防しておくことも重要です。
今回を機会にして、食生活や生活習慣に気をつけてみましょう。

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